第2回

“レオスらしい人”とは「駅で倒れたおばあちゃんを助けられる人」(つづき)

経営危機を乗り越えてみつけた“レオスらしさ”

仲木:

そうかぁー…当時をこうやって笑ってお話しできる今があることがすごいです。美術館で藤野館長から所蔵品ストーリーを聞いたかのよう(笑)あっ、そうそう冗談は置いといて、リーマンショック、身売りなどの危機を経験したレオスという“チーム”はどんな変化がありましたか?

藤野さん:

最初は上場することを目指していたので、レオスの価値観に合うかどうかよりも、「運用会社をやった経験がある」とか、「知名度の高い人」とか、そんな人を集めたんです。パッと数字を出したかったから。
でも経営危機になって、結果どうなったかというと、レオスの価値観に合わない人達は散り散りにいなくなっちゃいました。結局残ったのは、苦しい時代を一緒に経験してきた人たちだったんですよね。それで「一からやろうよ」となり、はじめてレオスがレオスらしくなったかなと思いますね。

仲木:

レオスらしくかあ〜、なるほどなあ〜。“レオスらしさ”を教えて下さい。

藤野さん:

そうですね、やっぱり「お客さまのために本当に良い、長期的な視点で商品をつくろう」となりますね。

仲木:

レオスらしくなってきた今、どんな“人”が集まっていますか?

藤野さん:

もともと、僕らの会社の企業理念は「資本市場を通じて社会に貢献する」ことなので、そのことに対して本当に信じてくれる人が集まったかなと思います。今いるレオスの主要なメンバーは、ほとんどその大きなドラマをくぐり抜けた人が中心になっていますね。

レオスがいい“チーム”をつくれる理由

仲木:

いいですね。私はレオスの“チーム力”が好きなんです。いろんな方がいらっしゃいますから。

藤野さん:

そうですね。

仲木:

サバンナみたいなんですよ。野生のカバもおるわ、ライオンもおるわ、ゾウもおるわ、みたいな多様性にあふれている。なんであんなに多様な方々が集まっているのかが気になります。それを経営者として、どのようにして一つの“チーム”にまとめ上げていらっしゃるのか。そこをお伺いしたいです。

藤野さん:

まず、細かいことは全くやっていないんですよね。人に対して、アーアー、ワーワー言ったこともないです。

仲木:

細かな指示はされていないと?

藤野さん:

絶無ですよね。

仲木:

絶無か、良いですね。ぜ・つ・む…

藤野さん:

なぜそれができるかっていうと、僕らの会社に今いる約80名は、底意地の悪い人がいないんです。

仲木:

底意地が悪い人ですか。

藤野さん:

そう、そこだけは徹底しています。とにかく「意地悪な人を採用しない」という方針があるんですね、実は。感情的になってワーワー騒ぐ人はいない。だから当社の中で怒号が飛び交うことはないです。意地悪な人がいないことが、すごく大事だと考えているんです。

対談
仲木:

それがいい“チーム”になるポイントなんですね。

藤野さん:

よく言うんだけど、例えば通勤途中の東京駅でおばあちゃんが倒れましたと。そしたら、仲木さんなら、真っ先におばあちゃんを助けるでしょ?

仲木:

そうですね。その場でできる限りのことはします。

藤野さん:

そうだよね。その後にどんな仕事があろうとも。そこでおばあちゃんが死ぬかもしれない状態だったら、そのおばあちゃんの命を救護するのは、考えるまでもない。出張に遅れようが、飛行機のフライトに間に合わなくなろうが、それで重要なお客さまと会えなくなろうが。事情は後から説明すればいいんだから。

当社の社員は「おばあちゃんが倒れてしまった」ということに対して、「放置して、そのまま仕事をする」よりも、「倒れている人を助ける」という選択をするんだろうなという人達で占められてると思うんです。

仲木:

人として当然のことが出来る“人”がレオスには集まっていると。

藤野さん:

そういうことです。これが僕らの会社、僕自身が社員を採用するときに考えている大事なことなんです。
「赤の他人であっても、倒れていれば助ける人」であれば、お客さまのことに対して全力を尽くすのは当然じゃないですか。「仕事だからやる人」は、あんまり信用できなくて、「それが仕事であろうとなかろうと、人としてやるべきことはちゃんとやる人」の方が信じられるでしょ?

仲木:

ほんま、そう。「仕事だからやる」とちゃうんですよ。「お客さまのために本当に良い、長期的な視点で商品をつくろう」という“哲学”のもと、人として当然のことが出来る優しさを持った“人”たちが集っている。そんな人たちが集まっているからこそ、藤野さんが細かな指示をする必要もなく自然といい“チーム”が形成されてるんですね。

藤野さん:

そういう人達が集まってチームになれば、到達点に着くのが早いか遅いかの差は多少あるだろうけど、結果的には目的地にたどり着くよね。と確信としてすごくあるんですよ。それは自分自身が失敗した経験もあるけれど、他の会社で失敗した人たちを見ても、結構そこが大事だと思うんです。特にロングタームで成功するためには、やっぱり社員をとても大切にすることが必要。

大切にするというのは、やたらと褒めるとか甘やかすこととかそういったことではなくて、「良い環境を与えて、良い仲間でいる状態をつくること」なんですよ。それが、すごい大事だと思います。

仲木:

最高です!全く同意です。私、ずっとニコニコしてるでしょ。もう話を聞いてると嬉しくて。

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