わたしとつみたて > 第14回

「日本で10代のセーフティーネットを再構築したい」“寄付”がこの想いを実現へと導いてくれている。(つづき)

社会起業家からみたコモンズ投信とは?

寒竹:

コモンズさんとのお話もお伺いしたいと思います。
今井さんはコモンズ投信主催の社会起業家フォーラムに参加されてますよね。そのきっかけはどういったものでしたか?

※社会起業家フォーラム……社会的課題に取り組む社会起業家と、そういった活動を応援したい人々を繋ぐ橋渡しを目的とした、コモンズ投信主催のイベント

今井さん:

知り合いのNPOさんからの推薦でした。2013年だったと思います。

寒竹:

その時の気持ちはどうでした?

今井さん:

いやー、あの時はがむしゃらでした。日々動きとおすしかない。自分たちなりに頑張ってましたけど、悩みながらも生徒たちの対応をするしかないという感じでした。

寒竹:

当時の今井さんのスピーチを聞いたんですけど、今とブレもなく一貫性があるなという印象です。

今井さん:

ブレはないですね、ただあの時はまだ満足にできていないかんじでした。やりたいことがやっとできつつあるという時期。学校の中で就職支援をすすめるのは、学校の先生と協力して進めていく必要があります。

寒竹:

そこからSEEDCapの選定先に選ばれてどうでした?

※SEEDCap(シードキャップ)……投資信託「コモンズ30ファンド」の信託報酬の1%相当を寄付する、コモンズ投信が独自でおこなっている寄付プログラム

今井さん:

単純にうれしかったのと、そこからサポーターさんもふえたので、信頼性がより増したなって感じでした。その時は投資信託のことも知らなかったので、コモンズさんをきっかけに知りました。

寒竹:

投資信託の一部が寄付に回るって珍しいですよね。コモンズさんのことも、そのイベントで知ったんですね。

対談

「自分の稼いだお金はいい企業に使っていこう」と思えるように。

今井さん:

それと同時にひふみ投信の藤野さんの本を読んだんです。「投資家がお金よりも大切にしていること」っていうタイトルの。

寒竹:

わたしも読みました!すばらしい本ですよね。読んだことで、お金に対するイメージって変わりましたか?

今井さん:

まるっきり変わりましたね。それまでは、お金もうけしている人にいいイメージがなかったので。
当時マザーハウスっていう会社が創業した時で、マザーハウスのバッグを買った時に、「自分の稼いだお金って社会貢献に使えるんだ」って思ったところからすこしずつお金に対するイメージが変わりました。
「バッグひとつ買うことでこんなにいろいろなところにお金が流れていくんだ」と思い、2011年頃から自分の消費行動を考えるようになったんです。
それからは「いい企業に使っていこう」って思うようになりました。夜の飲み会に行く場所も社会貢献に力を入れているお店など「ここだ!」って思う、信頼できるところだけですよ(笑)。

寒竹:

私もです(笑)。
“投資の世界”ってまだまだ世の中に伝わっていないんじゃないかなって思っているんですが、藤野さん(レオス・キャピタルワークス 社長)や渋澤さん(コモンズ投信 会長)のどういうところに惹かれましたか?

今井さん:

運用者に会って話せて、人となりを知ったり、理念を知れたりしたことが大きいですね。自分がお金を使うことは投票みたいなものだと思っていて。自分が応援したい人に選挙のときの投票って任すじゃないですか。お金の使い方にもそういった要素があると思っていて、自分がお金を支払ってその企業さんに未来を作ってもらうように託す、みたいなイメージがあるので、そう考えてお金を使っています。

資産形成は、頑張らない額からはじめるのがいい。

寒竹:

資産運用しようと思ったきっかけはあったんですか?

今井さん:

貯金とかもしてたんですけど使うことってあんまりなくて、お金はクラウドファンディングとか寄付とか人のためにしか使ってなかったんです。そろそろ自分のことも考えようと思って、資産づくりをはじめました。
貯金はすこしで、ほぼ資産投資に回しています。株はみていると疲れちゃうんですよ、めんどうだし。だからそれは全部売って、つみたてにシフトしました。
将来的には額もふやしたいですし、忘れた頃にちゃんとあとで残っているお金は今から作っていきたいと思っています。初心者にとってはハードルが高いかもしれないけど、20歳からできるから月3,000円くらいからはじめた方がいいですよ。
社会に関心を持つようにもなりますし、お金って社会との関係性のはじまりなので、社会とのつながりも感じられると思います。

寒竹:

そうですよね。それでもお金のこととなると、悩んだり不安が大きくなってしまったりする人が多いんですよ。

今井さん:

頑張らない額からはじめるのがいいですよね。小さくはじめて試してみるくらいでいいと思いますけどね。僕ら素人ですからね、社会のために役立ててもらう気持ちでやったらいいですよね。

寒竹:

最後に、今井さんのこれからの夢を教えてください。

今井さん:

アジアで10代のセーフティーネットづくりがしたいですね。ひきこもりとかも日本以外でもふえていて広がっている。企業や行政がアプローチできないところで、10代の子どもたちが希望の持てる社会をつくりたいと思っていて、そのために仕事をしたい。
その夢のためには、いろんな企業とかいろんな個人の方の力を借りながらやっていくことが大切だと思っています。

寒竹:

日本だけじゃなくアジアも視野に、ということですね。本日は素晴らしいお話をありがとうございました!

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